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友情のしるし「青い目の人形」― 西前小学校 ―

<2012年 第27号>

 西前小学校には、みんなに親しまれ、大切にされてきた宝物があります。 1927年(昭和2年)、それまで日本からアメリカに大量の移民があっ て、アメリカ国内で新移民法ができるなど日米関係が悪化していました。 そうした中で、親日家で、日本に何度か来たこともある宣教師のシドニ ー・ギューリック博士は、人形を通して日米の親善をはかろうと考えまし た。3月3日、東京・日本青年会館で人形歓迎会が 行われて、アメリカで集められた約12,000体 の人形が贈られました。西前小学校も当時の校長先 生と児童2名が参加し、そこで「ポーリン」を受け 取ったそうです。


ポーリン


 その後、第2次世界大戦の時代に敵国の人形として、多くの青い目の 人形が壊されました。これを乗り切ったポーリンは、 1981年校舎建て替えの時に見つかりました。この ときもう一体の人形がいっしょに見つかり、1947 年(昭和22年)に統廃合した西戸部小学校にあった人形だということがわ かって、横浜の海にちなんで、子どもたちが「マーリン」と名付けました。


マーリン


 さらに1987年(昭和62年)、戦争の間も人形を守り続けたことに感 激したギューリック博士の孫ギューリック3世は平和の使者として、第2の 青い目の人形「メリー・スー」を贈ってくれました。人形に向かって左下に はギューリック3世の家族の写真があります。


メリー・スー

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